Fontainebleau フォンテーヌブロー
中 世封建時代のカペー王朝からナポレオン3世の時代までフランスの歴代王権の歴史が詰まったお城です。豪華さで言えば、ヴェルサイユ宮殿に劣るものの、ここ に歴史を築いた王たちが歴代の王の文化を残しながらも、新たに新しい文化の後を積み加えて作り上げられていることを感じることができます。また、歴代の王 を魅了してきた最大の理由は城の周りに広がる広大な森です。現在でもこの美しい森は手入れされしっかりとその姿を残しています。
フォンテーヌブロー城
*行き方
パリ・リヨン駅からとトランジリアン列車(Transilien)で約35分。フォンテーヌブロー・アヴォン駅(Fontainebleau-Avon)で下車です。駅からお城までは約3キロほど離れているので、駅から出ているバスを使えば15分で到着です。
*回廊
フォ ンテーヌブロー城内の特徴はフランソワ1世からルイ16世まで、12世紀から18世紀までの建築様式をパノラマで見ることができるところです。年代によっ て造りや装飾が異なり、それが18世紀分全て詰まっています。もともとは王族が郊外で狩りを楽しむための館でしたが、それを歴代の王が継ぎ足しながら今の お城の姿になったのです。
*ディアヌ像
フォーンテーヌブロー城で特徴的なのは「狩り」をシンボライズした装飾があちこちにみられる点です。宮殿入口の階段や、ディアヌの庭の「狩りをするディアヌ像」などがそれを物語っており、ここがもともと狩りのために建てられたことを示しています。
*フランス・ルネサンスの起源
時 代別に見て取れる内部様式ですが、中でもとりわけ目立っているのがルネサンス様式です。自由見学ができる大住居棟(Grands Appartements)の中のフランソワ1世の回廊(Galerie de François 1er)と舞踏の間(Salle de bal)の天井に絵ががれている壁画です。神秘的な天井画は思わず見とれてしまうほど美しく描かれています。イタリア戦争でイタリアを訪れたフランソワ1 世はイタリアのルネサンス文化に感銘を受けました。その後イタリアから引き抜かれたアーティストたちがこのフォンテーヌブロー城でフランス人画家たちにイ タリア・ルネサンスを教えていたのです。ここでルネサンスを学んだ画家たちはフォンテーヌブロー派と呼ばれます。